福岡県立修猷館高校出前授業「想像力+創造力を鍛えよう!」2007年10月20日のパズル検証 by 薄 俊也

難しいパズルとは?

ゲームに使用されたパズル7つをグループA・B・C(勝率A>B>C)に分け、
各パズルを構成する5つのパーツの面積、形状、角度について整理してみると、
下表のようになる。

勝率 A B C
パズル番号 1 2 3 4 5 6 7
パズル
?パ|ツ面積割合 ?
最大
27.8% 27.8% 30.6% 36.2% 37.5% 34.9% 34.7%
?

22.2% 22.2% 30.6% 25.4% 18.7% 25.1% 23.3%
?

16.7% 22.2% 16.7% 18.7% 18.7% 29.2% 19.7%
?

16.7% 16.7% 11.1% 14.5% 16.7% 5.4% 12.8%
?
最小
16.7% 11.1% 11.1% 5.2% 8.3% 5.4% 9.6%


100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%
?パ|ツ形状 六角形           1  
五角形   1 2 1      
四角形 4 2 1 2   1 2
三角形 1 2 2 2 5 3 3


5 5 5 5 5 5 5
?パ|ツ角度 90°

9 9 8 5 1 5 6
45°

6 6   1 2    
その他 4 4 12 13 13 14 11
の計 19 19 20 19 15 19 17

次に、グループA・B・Cの共通部分に着目する。

?, パーツ面積割合

Aの最大パーツの割合が30%未満であるのに対し、BとCは30%を越えている。

一般的に各パーツの全体に占める割合を考えると、
大きなパーツから順次組み立てた方が、有利である。

したがって、大きなパーツが他のパーツの大きさに近い場合、
すなわち、大きさが均一なほど組み立て順に迷いが生じ、
難解なパズルになることが推測できる。

特に、下図の円グラフのように1・2番目の大きさのパーツ合計(赤系部分)に注目すると、
グループAはちょうど半円(50%)で、他より割合が小さくなっていることがわかる。


?, パーツ形状

特段の共通性は窺えない。

ただし、パズル6の場合、特徴のある凹型の六角形(最大パーツ)が
足がかりとなって解かれていったことは類推できる。


?, パーツ角度

グループAのパーツに90°及び45°が多く含まれており、特に45°が多いことがわかる。

すなわち、完成時の正方形四隅が90°であるので、90°又は45°(二つ合わせて90°)
の角を持つパーツが多いほど、四隅に納まる場合数が増え難解なパズルになることが窺える。


以上より、

難しい正方形パズル

とは

正方形を構成する5つのパーツの大きさや形状が均一であり、
各パーツの角が 45°や 90°を多く含んでいる場合


と考えられる。


それでは、この仮定をもとに最初に皆さんが挑戦した事前課題について検証してみましょう。

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