南京の並木道
人にやさしいパブリックスペースは、環境にもやさしい
 by 薄 俊也 2008.12.20 
南京水遊城近くのプラタナスの並木道-パブリックスペース(Google Earth)をコンピュータ・グラフィックス(CG)により強調(下:上を北)
このプラタナスの並木は、春から秋にかけて通りを緑の屋根で覆い、
中国の「三大火炉」(残りの2ヶ所は武漢・重慶)といわれる南京の夏の酷暑を和らげている。
それでは、この並木道をご紹介します。
(写真撮影2008年12月3、4日)
上(升州路)
・並木の歩道の木陰で中国将棋に興じている人たちを見かける。
11月5日第3回アジア都市ジャーナリスト会議の夕食会後、夫子廟から南京水遊城ホリデイインへ裏通りを通って帰る際、自宅から引いた外灯の下、道路脇で車座になってゲームに興じるグループに幾度となく遭遇した。古都南京では近所付き合い(コミュニティ)は健在であると感じた。
・歩道には、目の不自由な方のための誘導ブロックが見える。
並木の下の二輪車専用道路では環境にやさしい自転車や電動二輪車が走っている。
すなわち、このプラタナスの並木によって創り出されるパブリックスペースは人にも環境にもやさしいことがわかる。

左(中華路の東側)
右から南京水遊城前の歩道、二輪車専用道、車道
二輪車専用道と車道の間にバス停がある。

左(中華路の西側)
中華路と建康路の交差点で信号待ちのときに二輪車専用道を撮影

右から歩道、二輪車専用道、車道
青地に白マークの交通標識が二輪車専用道と車道の境に設置されている。
左(升州路の北側)
右から歩道、二輪車専用道、車道

二輪車専用道と車道の境界にはバリケードが使用され、青地に白マークの交通標識が見える。

プラタナスの枝が二輪車専用道側に伸び、その枝振りのお陰で物理的に自動車は二輪車専用道を通過できない。
左(升州路の北側)
江蘇省交通省の玄関
左(升州路の北側)
江蘇省交通省の玄関前の歩道と二輪車専用道
二輪車専用道と車道の境界バリケードは街路に接する建物への進入路となっている場合やバス停の前では取り除かれている。
左(升州路の北側)
プラタナスの枝が、二輪車専用道の高さを制限していることがよくわかる。
左(升州路北側)
ここでも、プラタナスの枝が、実際上、二輪車専用道の高さ制限となっていることがわかる。
左(升州路の北側)
升州路の南側歩道より撮影
左(升州路の南側)

右から歩道、二輪車専用道、車道であるが、二輪車専用道と車道の境界には白線が使用されている。

なお、白線であっても、バスは乗客の乗降の際、二輪車専用道には入らず車道上で乗降させる。

左(升州路の南側)

二輪専用道でも二輪車が走っていないときには歩行者が通っていた。
左(中山南路の東側)

升州路との交差点で撮影

オレンジ色の服の方に注目
彼はタイミングを見計らって交差点の清掃をしていた。
交通標識に信号の時間表示がある。

プラタナスの並木が人にやさしい環境を創り出し、かつその枝振り(事実上の高さ制限)が環境にやさしい二輪専用道への発想を促している。
左(中華路の東側)

中華路と建康路の交差点で信号待ちのときに二輪車専用道を撮影

この信号待ちの一団、実は半数以上は電動の二輪車でした。

南京の並木道を走る電動二輪車へ続く
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